コラムファイル

第122回
「梅雨のめぐみ」
 もうすぐ六月。今日も朝から雨。梅雨入りの発表が、目下私の最大の関心事だ。
  六月には梅の実がなり、長雨が続くことから「梅雨」と呼ばれ、別名五月雨ともいう。ジメジメした空気とぐずついた天気。大地には恵みの雨だが、一般的には「憂鬱(ゆううつ)だな〜」と思われがちな季節。
  そんな梅雨を物ともせず、私の周りには、この時期にこそと、意気盛んに鼻息が荒くなる輩(やから)が結構いる。彼らの狙いはズバリ「クロ」!
  スーパーの鮮魚売り場では「黒鯛」と表示されて並んでいるのを見かけるが、正式名は「メジナ」。九州の釣り人には「クロ」の呼び名で親しまれ人気の魚だ。
  五月から六月にかけて釣れるクロを梅雨グロと呼ぶ。この時期のクロは、産卵後の体力回復のため食欲旺盛で、釣り餌に対しての反応もすこぶる良好だ。われわれクロ釣り師にとっては、数、型ともに期待が持てることで絶好のシーズン。皆我先にと釣り場に直行する。
  上甑島里の沖磯に、シーズン序盤の梅雨グロ狙いに出かけた日のこと。朝から幾度となくさおがしなり、午前中で持参したクーラーボックス満杯の釣果に恵まれ、三十五aから四十三aの良型梅雨グロを仕留めることができた。
  梅雨は釣り人に楽しみをもたらしてくれる。何年やっても釣りに飽きないのは、今度は釣れるという期待が連続して押し寄せるから。
  持ち帰ったクロは、友人知人へおすそ分けした。スーパーの切り身ではない魚との対面。特に幼い子供がいる家庭では、その反応が面白い。
  大漁の時は、私の包丁さばきも鮮やかにさえる。そして、わが家の食卓にも、大盛りのお造りが飾られた。梅雨よ今年もありがとう!?





(編集部T)

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