コラムファイル

第100回
「サバのお話」

皆さん、最近釣りの調子はの方はどうですか?
サビキでのアジゴ、サバゴ、コノシロや、投げ釣りでのキスなど、そろそろファミリーフィッシングにも良い季節になってきました。
ご家族と一緒に近くの堤防などに釣りに出掛けられてる方も多いのではないかと思いますが、釣った魚の料理法や、色々と注意が必要なこともありますよね?

そこで、今回はサバが含む成分について書いてみたいと思います。
と言うのも、昨日ユーザーさんから「サバは調理を間違えると食中毒を起こす可能性もある魚と聞きました。」と言うご指摘を頂いたので調べてみました。

「サバの生き腐れ」と言う言葉があるように、昔から腐敗が早く当たりやすい魚として知られてきました。
それは、サバの身肉に含まれるヒスチジンという遊離アミノ酸の作用によるものです。このヒスチジンは旨み成分でもあるのですが、自己消化が始まるとヒスタミンという物質に変化します。このヒスタミンを取り込んだことによってじんましんなどを引き起こします。ちなみに、ヒスチジンを含んでいるのはサバだけではないのですが、自己消化が他の魚に比べて早く、特にサバは注意が必要なのだそうです。

通常のアレルギー性じんましんの場合はアレルゲンに対して人間の体内でヒスタミンが大量に生成され、じんましんを引き起こすのですが、サバなどのヒスタミン中毒の場合、自己消化の進んだサバを食べることによって大量のヒスタミンを体外から摂取し、それと同じ状態になる。という事ですね。(これは、病院の抗ヒスタミン剤を飲めば治まるそうです。)

また、たまにサバなど(サバ以外ではマダラ・スケソウダラ・サケ・サンマ・ホッケ・メバル・スルメイカなど)の体内に寄生しているアニキサスという寄生虫が原因の食中毒もあるようです。このアニキサスは熱には弱く火を通せば大丈夫なのですが、酢では死なないため、〆さばでもあたることがあります。

ちなみに、「サバを読む」の語源は、魚市場でサバは痛みやすいため、急いで数えてごまかし、後から数え直してみると勘定が合わない。といったことから来ているそうです。
他にも、サバ、イワシといった小魚は早口で数えながら、すばやく箱に投げ入れていく「魚市(いさば)読み」、あとで数えてみると正確に合わないからと言う説など、諸説あるようです。


釣場で楽しませてくれ、もちろん食べても美味しい魚であるサバですが、前述の通り食する際には注意が必要です。
今回は、気をつけて欲しい注意点を以下にまとめてみました。

●生の赤身魚は常温で放置してはいけない。冷蔵でも、長期間の保存でヒスタミンの量が増えることがあり、できるだけ早く食べる。
●赤身魚の干物など加工品も、低温保存する。
●冷凍した赤身魚を解凍する時は、冷蔵庫で解凍するなど、可能な限り低温で短時間のうちに解凍する。冷凍と解凍の繰り返しはしない。
●一度ヒスタミンが作られてしまったら、火を通しても減ることはないので新鮮でなくなったサバは食べない。
●食品中にヒスタミンができていても、外見の変化や腐敗臭は無いのだが、ヒスタミンが大量にできていると、食べたときに舌がぴりぴりすることがあり、その場合は食べるのをやめる。 
(注:これで万全と言うわけではありません。何らかの症状が出た場合は早急に病院へ行って下さい。)

サバなどの青魚には頭によく健康にいいDHA・EPAが豊富に含まれていることが知られています。サバにはビタミンB、ビタミンE、タウリン、鉄分も含まれていてとってもヘルシーな魚です。以上の注意点を守って、なるべく新鮮な状態で美味しく楽しく頂いてください。(編集部K)


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