コラムファイル

第82回
「衝撃釣行記〜後半戦〜」

ど〜も、Turi@Navi編集部の面舵いっぱいイッパイです。
なんとか、約束どおり1週間で間に合いました(汗)
早速ですが、「衝撃釣行記」後半戦のスタートです!


前半、裏側ポイントで釣っていた同礁者の方はというと、仲良くノーフィッシュ(笑)
こりゃ〜今日の釣況は厳しいのかもな〜と思いながら、水道側のポイントは波に覆われていたため、裏側ポイントに移動しました。
前半戦で1.75号の竿の穂先を折ってしまったので、ロッドケースに残っている1.25号を取り出して後半戦のスタート!
道糸・ハリスはそのままです。と、仕掛けを作り終えてから思い出したのですが、確か船長が「尾長が食ってくるんで気を付けて」と言っていたような…。
ま〜細かいことは気にしない気にしない(笑)

後半戦が始まる頃には雨が降り始め、波気も出てきて私が狙うワレのポイントは一面サラシ。仕掛けを投入すると一気に沖まで流されていくような状態だったので、ウキの浮力をおさえて、ウキがサラシの中に潜るように浮力調整をしました。サラシにウキが持って行かれないように、仕掛けを足元に投入してからすぐにラインを止め、仕掛けが馴染みサラシの下にウキが潜ってから、流していく感じです。

仕掛けは、ワレの先にある海溝の際をいい感じに潜っていきます。すると、ウキが目で追えなくなった頃にバチバチバチッ!ラインが指から弾け飛びました!すかさずアワセを入れてヤリトリを開始すると、フッと仕掛けが軽くなりました。ハリス切れです。

一気にテンションが上がりました!正体は分からないけど、何か魚がいる!
すぐにハリスを結びかえ、同じポイントに仕掛けを流すと、またバチバチバチッ!今度は仕掛けが瀬に触れないように慎重なヤリトリ。するとまた仕掛けが急に軽くなります。なんで?と思い、仕掛けを回収すると、ハリのチモトからハリスがきれいにスパッと切れているではないですか。

ヤツだ!船長のいった「尾長が…」という言葉が現実味を帯びてきました。
こりゃ〜1.25号の竿じゃ無理があるな〜と思うも、前半で1.75号の穂先を折ってしまったので、残るはこの1本のみ。とりあえず竿とのバランスが悪くなりますが、道糸を3号、ハリスを2.5号にサイズアップさせ、ハリも尾長用のハリへと変更しました。

あまり頼りのない仕掛けと腕で(ちなみに私の尾長の実績は30cmまでf^_^;)、正体不明の(尾長かも!?)といざ再び勝負です!

またまた同じポイントも探るも、先程のバラシが良くなかったのか、アタリがありません。それでもヤツがきっといると信じて、仕掛けを投入すること数投目。その時はやってきました。

バチバチバチッとラインが出て行くところまでは今までの同じだったのですが、と同時に竿が水面に突き刺さんばかりの強烈なヒキ!
思わず「うぉ〜」と叫んでしまいましたが、両手でしっかり竿を持ち、なんとかその強烈なヒキに耐えます。ここで糸を出したらヤラれると思い、レバーブレーキにかかる指にも力が入ります。それにしても、凄いヒキです!私の愛竿が、今まで見たこともない角度で曲がっています!必死に魚の勢いを止め、少しずつ少しずつリールを回して魚との距離を詰めていきます。
すると今後は、その魚が方向を変え、私の釣り座から見て左側にある瀬際に猛スピードで突進!その勢いで体ごと左に振られ、竿がまた海面に突き刺さります!さらにその反動で、ビューっとリールから糸が出ていってしまいました(T_T)
「うわ〜こりゃもうヤラれるかも」と思いましたが、なんとか魚は止まってくれました。必死に体勢を立て直し、ヤリトリ再開です!
いったいどのくらいの時間、まだ見えぬ魚と格闘しているのでしょう。もう肩でハァハァと息をするほど私は体力を消耗しています。でも不思議と、「絶対獲ってやる!」という強い気持ちだけは途切れる事がありませんでした。
「うぉ〜」とか「コノヤロー」とか、声にもならぬ声を発しながら、力いっぱいリールを巻くと、ようやく観念したのか少しずつ魚が浮き上がってくるのが分かります。
ウキが見えてきても、ここで油断は禁物だと自分に言い聞かせながら、慎重に慎重に巻き上げます。

そしてとうとう海の中から姿を現したのは、やはり船長の読みどおりヤツでした!そうです、尾長です!正真正銘、間違いなく尾長です!その黒々としたエラブタも確認できます!
正直この時点で、興奮度はマックス120%まで達していましたが、まだ私の苦手なタモ入れが待っています。波の影響で目の前はサラシがきつく、難しいタモ入れが予想できます。
すぐ後ろに置いてあったタモを手に取り、タモを尾長のいる位置まで伸ばします。よぉ〜し、あともう一歩だ!と思った瞬間に、この日最大にして最後のサプライズが私を待ち受けていました!


完全に海面を割り口をパクパクとしていた尾長が、タモを目の前にすると、その可愛らしくも思えた表情を豹変させ、再び海の中に急降下!
え?っと何がなんだか分からないまま、気が付くとフッと仕掛けが軽くなりました…。

針ハズレです。こうやってコラムを書きながらもフツフツと悔しさが込み上げてきますが、針ハズレです(T_T)この日は50cmのタモ枠を使っていましたが、そのタモ枠でも足らぬような大きさだったように思います(実際は40cm級だったかもしれませんが、ここまでかなりの勢いで巨魚と思わせるような情景描写を書いてしまったので、あえて50cm級とさせていただきます(笑))。

さらにさらにです!神様は、仏様は、2重3重の試練を私に与えていました。尾長の最後の突っ込みをくらった反動で、ウキが穂先にあたり、またまた穂先がポキッ…。


尾長のバラシに息つく暇もなく、本日2本目の穂先折れという現実。
左手に竿、右手にタモを持ちながら、私はしばらくの間、その場から動く事ができませんでした…(笑)


競技終了〜〜〜〜!
ノーフィッシュに加え、竿2本の穂先折れ。さらには尾長もタモ入れ寸前のバラシ。
短い釣り歴ではありますが、この上なく衝撃的な釣行でした(笑)

竿2本の修理と精神的ショックから、約4ヶ月ほど現実逃避していましたが、また新たなグレ釣りシーズンは既に始まっています。
去年の暮れに、「自力で40cmUPのクロを釣る!」 と「40cmUPを含む2桁釣り!」 という目標を掲げていましたが、なんとかこの目標はクリアする事が出来ました。

そして、今シーズンの新たな目標が出来ました。
それは「一枚でもいいから、自分の納得するサイズの尾長を釣る!」です。
まだろくに口太を釣る事も出来ないので、基本的な技術の向上はもちろんですが、悔しいんです!

あの目の前に浮かび上がってきた、茶色の魚体と黒光りしたエラ。
思い出しただけで、腹が立ちます!あっ、自分にです。
なかなかチャンスはないと思いますが、またあの強烈なヒキに遭遇したときは、今度こそ絶対に逃がさぬよう、日々努力したいと思います!


やっぱり釣行記は長くなってしまいますね〜f^_^;
みなさん長々とお付き合い頂きありがとうございましたm(__)m

最後に、先週今シーズン初のクロ釣りに行きましたが、見事撃沈してしまいました!



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